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フリーランスのエステティシャンの仕事とは?働き方やメリット・注意点を解説

記事の監修石川博幸(いしかわひろゆき)

記事の監修石川博幸(いしかわひろゆき)

2020年からレンタルスペース業界に参入、レンタルスタジオとレンタルサロンの運営を開始。
2024年には民泊事業も展開、運営開始。
お客様対応、清掃などに力を入れておりお客様より評価の声を多数いただいております。
現在では、レンタルスタジオ1店舗、レンタルサロン2店舗、民泊1店舗の運営をしており、今後はノウハウの展開などにも力を入れていく予定。

エステティシャンとして、長く経験を積まれてきた方のなかには、「将来、フリーランスとして、働きたい」と考える方もいらっしゃるでしょう。

メインの仕事を持ちながらも、副業として、フリーランスのエステティシャンを始めることも、夢ではありません。

今回、フリーランスエステティシャンとして働くことに興味や関心のある方に、フリーランスとしての働き方やメリット・デメリット、仕事をする際の注意点などを解説します。

フリーランスのエステティシャンとしての働き方をしっかりと理解し、成功への第一歩を踏み出しましょう。

フリーランスの定義について

フリーランスの定義について

最初に、フリーランスとは、どういう働き方を指すのか、その定義から解説します。

厚生労働省は、令和3年3月に以下のように、フリーランスを定義しています。

「フリーランス」とは法令上の用語ではなく、定義は様々であるが、本ガイドラインに
おける「フリーランス」とは、実店舗がなく、雇人もいない自営業主や一人社長であって、
自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る者を指すこととする
。”

引用:フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン

フリーランスとは、企業などの組織の一員として働くのではなく、個人で仕事を請け負う働き方、または、そういった働き方をする人を表す言葉です。

フリーランスは、「個人事業主」と混同されがちですが、個人事業主は、税務上の呼称であり、個人事業主として届け出をしたのち、フリーランスという働き方をする人がいます。

フリーランスのエステティシャンの働き方とは?

フリーランスのエステティシャンの働き方とは?

フリーランスのエステティシャンとしての働き方については

  • エステサロンと業務委託契約を結ぶ
  • 個人で開業する

の二つの方法がありますので、それぞれについて、解説します。

エステサロンと業務委託契約を結ぶ

フリーランスのエステティシャンとして働く場合、サロンの雇用主と雇用契約を結ぶのではなく、「業務委託契約」を結ぶことになります。

業務委託契約とは契約方法の一つで、企業などの組織が、フリーランスとして働く人と交わす契約です

これまで、サロンに採用され、正社員やパート・アルバイトとして、仕事内容や勤務時間に見合った給料が支払われてきたと思いますが、業務委託として働くなら、報酬や仕事のペースなどを自分から提案し、サロンと交渉するようになります。

例えば、あるエステティック事業者と仕事を開始する場合、フリーランスのエステティシャンとして、業務委託契約を結んだあと、仕事を請け負うことになり、なかには、複数の店舗の契約を結び、掛け持ちをするエステティシャンもいます。

業務委託の内容や条件は、サロンによりさまざまで、カウンセリング・予約の受付・開店準備など、施術以外の業務が含まれることもあります。

多くのサロンでは、施術料金の一部がエステティシャンの報酬とされていますが、店舗により、その割合に差があります。

契約に際しては、報酬はもちろん、仕事内容や休日など、重要な取り決めを行いますので、不安を感じる方や、トラブルを回避したい方は、契約を結ぶ前に、専門家へ相談することをおすすめします。

個人で開業する

フリーランスのエステティシャンとして個人で開業する方法は、賃貸マンションやテナントで開業する方法のほか、自宅やレンタルサロンで施術したり、お客様のもとへ出向いて施術したりと、全てを自分で管理する働き方です。

業務委託先のサロンで施術するわけではないため、施術スペースの確保から、集客・資金の管理まで全て自分で行わなければならない反面、自分の思い通りに働けるという自由さがあります。

経験やスキルのあるエステティシャンにとっても、初期費用のかかる賃貸マンションやテナントでの開業は、難しく感じるかもしれません。

そのようなときは、家賃などの固定費がかからない自宅サロンやレンタルサロンから始めてみるのも、おすすめです。

フリーランスとして働くメリット・デメリット

フリーランスとして働くメリット・デメリット

フリーランスとして働きたいと思っても、「何だか、大変そう」と不安になるかもしれませんが、ここからは、フリーランスのエステティシャンという仕事のメリット・デメリットをお伝えします。

【メリット】

  • 施術に専念できる
  • 自分のペースで働ける
  • 高収入につながることも

エステサロンに勤務していると、お客様への施術以外にも、受付業務や予約の管理、室内の清掃など、さまざまな業務をこなさなくてはいけませんが、フリーランスなら、お客様への施術に専念できます

サロンの従業員となると、化粧品・美容器具などの販売ノルマに悩まされることもありますが、そのような苦労もありません。さらに、エステティシャンとして働き続けたいけれども、家庭の都合で働きにくいこともあるでしょう。

その点、フリーランスなら自分自身や家族の都合で働けることが、大きなメリットになります。また、自由に働けるという点では、フリーランスは、労働基準法の対象から外れるため、仕事をすればするほど、収入も増えることにつながります。

エステティシャンの腕次第で、売上げを伸ばせる可能性がありますが、仕事のし過ぎで体調を崩すことがないよう、自己管理も必要です。

【デメリット】

  • 収入が不安定
  • 全てを自分で管理しないといけない
  • トラブルへの不安

フリーランスとして、多く稼げるチャンスがある一方で、顧客が減ったり、体調を崩して働けなくなったりしたときでも、固定給がないため、収入が減ってしまいます

また、リピーターとして定期的に通ってもらう工夫を考えつつ、新規顧客の開拓も必要な上、お金の管理から雑務まで、全てを自分で管理しないといけないプレッシャーもあるでしょう。

また、お客様からのクレームなど、トラブルがあったときの対応も必要となるため、さまざまな厳しさに直面する可能性もあります。

【フリーランスエステティシャン】業務委託で働くなら

フリーランスエステティシャン・業務委託で働くとき

ここからは、業務委託で仕事を始める際の流れをご説明します。

求人情報をチェック

まずは、転職サイトなどを活用して自分にぴったりな求人を探しましょう。

求人サイトのなかには、エステティシャンはもちろん、美容師やネイリストなど、美容業界に特化したサイトがあり、会員登録や条件を入力すると、登録者にぴったりな求人を紹介してくれます。

募集内容について確認

フリーランスのエステティシャンが働くスタイルとしては、業務委託が多いとされていますが、企業により条件はさまざまですので、応募時に、きちんと内容を確認しましょう。

基本的には、完全歩合制・出来高制となりますが、報酬とは別に、固定給を支払うサロンもあります。また、交通費や施術で使用するアイテムなどの支給についても、報酬に含まれるのか確認し、トラブルにならないよう、気をつけてください。

確定申告が必要

企業に勤めていると、給与を受け取ったときには、すでに所得税や住民税などが差し引かれ、年末調整の手続きは会社が行ってくれますが、フリーランスで働くとなると、1年間の売上や経費などを申告し、税額を決定する確定申告の提出が必要になります。

これまでに、確定申告の経験がない方は、難しいと感じるかもしれません。お住まいの自治体によっては、確定申告の相談会などがあるかと思いますので、積極的に利用しましょう。

【フリーランスエステティシャン】仕事上の注意点

フリーランスエステティシャン・仕事上の注意点

自由度の高い働き方ができるフリーランスのエステティシャンですが、長く安定して仕事を続けるために注意してほしい点を、ご紹介します。

情報管理をしっかりと

予約もれなどのミスがないよう、情報管理は慎重に行いましょう。

フリーランスで働くとなると、予約の受付から施術、お会計といった日々の営業活動だけでなく、顧客情報の管理や資金管理、集客など、一人でこなさないといけません。ダブルブッキングなど、お客様にご迷惑がかかるようなミスをしないよう、予約情報の管理は、しっかりと行いましょう。

リピーターを大切に

これまでエステサロンで社員やパート、アルバイトとして給料をもらう立場でいると、分かりづらいかもしれませんが、経営の安定という面では、2回目以降も、施術を予約してくれるリピーターの方は、とても大切な存在です。

一人ひとりに合わせたスペシャルメニューを提案したり、特典を用意するなど、リピーターの方の満足感を高める工夫を生み出しましょう。

トレンドを積極的に収集

エステ業界では、新しいエステの技術が次々と生まれ、SNSを通して発信されているため、最新トレンドの知識や情報も、積極的に習得しましょう。また、エステに関するセミナーや研修会も、開催されています。

フリーランスとなると、上司や同僚スタッフといった人がおらず、新しい人との関わりが少なくなることもあります。同じ業種で活躍している人に出会えるチャンスにもなりますので、機会を見つけて、参加してみましょう。

なお、業務上の必要な費用や交通費などは、確定申告の際、経費として計上できます。

【フリーランスエステティシャン】長く続けるには?

【フリーランスエステティシャン】長く続けるには?

ここからは、フリーランスの仕事を長く続けるための、ポイントやコツをご紹介します。

活躍中の人を参考に

現在、フリーランスとして活躍中の方を見つけて、その人がどのように仕事を続けているのか、参考にしませんか。

施術メニューの内容・料金・仕事状況など、フリーランスならではの働き方を知るのは、とても大切なことです。

近くにいるならば、実際に話を聞いたり、質問したりなど、コンタクトを取ってはいかがでしょうか。モデルとなる人が近くにいなくても、フリーランスとして活躍している人がSNS上で発信していることも多くありますので、ぜひ参考にして、ご自分の仕事に活かしてみましょう。

SNSで積極的に発信を

エステティシャンだけでなく、フリーランスで働くとなると、LINEやX、ブログなど、SNS上での広告や継続的な発信が欠かせません。

集客力の高い美容サイトに広告を出したり自分のWEBサイトを開設し、お客様を呼び込んだり、SNSを活用した集客方法を検討しましょう。

「SNS上でいいねをしたら、割引がある」「先着1名様にサービス」といったキャンペーンや、初回料金が半額といった割引プラン期間限定プランなど、さまざまなアイデアを試すことも重要です。

強みをアピール

LINEなどSNS上での発信や広告では、得意な施術や技術、実績など、自分の強みを積極的にアピールしましょう。

これまでにお客様の反応がよかった施術や、専門的な知識をもとにしたメニューなどを、ブログなどに書き込むと、興味を持つ人が現れるかもしれません。また、話題のエステを取り入れるなど、最新トレンドにすばやく対応するといったアピール方法もあるでしょう。

フリーランスならレンタルサロンという選択肢も

フリーランスならレンタルサロンという選択肢も

自由度が高く、少ない資金でもフリーランスとして開業するなら、レンタルサロンという選択肢もあります。

レンタルサロンの多くは、人気のエリアや駅から徒歩で通える場所にあり、部屋のレンタル料や消耗品の使用料といった、少ない資金でも仕事を始められるほか、24時間営業の店舗もありますので、働く時間を自由に選べます。

また、施術ベッドやスツール、タオルウォーマーなどの設備を無料で利用できたり、紙の下着やタオルなどのリネン類もレンタルできるなど、営業で必要なものが揃っている店舗が多くあります

会員登録が必要ない平日限定で割引プランがある、などレンタルサロンにより、特徴はさまざまですので、お近くのサロンをじっくりと比較してみましょう。

「初期費用を抑えたい」「すぐにチャレンジしたい」と考えている方は、まずはレンタルサロンから始めてみませんか。

まとめ

今回、フリーランスのエステティシャンとして働きたいという方に、フリーランスの定義から、具体的な働き方、メリット・デメリットなど、仕事を始める前に知っておきたいことについて、解説しました。

フリーランスのエステティシャンは、エステサロンの従業員として、月給をもらって仕事をする、といったスタイルからは、全く異なる働き方となるため、不安や心配を感じることも多いかもしれません。

仕事を始める前に、しっかりと情報を収集して、安心してスタートを切れるように、準備を重ねましょう。