マンションの一室で開業可能？物件の探し方や注意点・成功の秘訣をご紹介

エステサロンやネイルサロン、整体院を新しく開業したいと考えたとき、マンションの一室での開業を検討する方もいらっしゃるでしょう。

今回、マンションの一室で開業したいと検討中の皆さまへ、開業可能なマンションの種類や物件の探し方、費用相場や成功のための秘訣やポイントをご紹介します。

開業に際しては、さまざまな準備や手続きが必要になります。

夢の実現に向け、早めに情報を収集し、好スタートを切りましょう。

マンションの一室で開業できる？

エステサロンや整体院の開業形態の一つとして、マンションの一室を利用したスタイルがありますが、許可なく開業することはできません。

まずは、マンションの種類について解説します。

マンションの種類

マンションは主に、居住用と事業用に分けられており、居住用は人が住むためのものですが、事業用は、店舗や事務所など、商売をする方向けのマンションになります。

そのため、エステサロンやネイルサロン、整体院の開業を検討するなら、事業用マンションを選ぶ必要があり、居住用での営業行為は法律により、禁止されていますので、ご注意ください。

店舗付きマンションでの開業

マンションの一階が店舗になった物件での開業も考えられます。

マンションの一階部分が店舗になっている物件をよく目にしませんか。

一般的にマンションの一階は、防犯面で不安を感じたり、外からの目線が気になったりと、居住用として、人気がないというデメリットがあります。

そのデメリットをうまく克服するために、一階を店舗物件にするマンションが増えているのです。

立地の良い場所が見つかれば、集客も期待できます。

マンション開業のメリット・デメリット

ここからは、マンションで開業する際のメリット・デメリットについて解説します。

エステサロン・整体院などの開業形態としては、自宅やテナントなども候補にあがると思いますが、それぞれのメリット・デメリットを理解してから、開業スタイルを決めましょう。

マンション開業のメリット

テナント契約よりも初期費用を抑えられる大きなメリットがあります。

テナント契約となると、保証金として、10カ月～12カ月分の家賃相当分を支払う必要があるほか、内装工事も行う必要があります。

一方、マンション契約なら、高額な保証金は必要なく、内装工事ができない物件がほとんどなため、開業までのコストを抑えられます。

内装工事費ができない点もコストダウンにつながり、マンションなら水回り工事が必要ありませんので、家具やインテリアに費用をかけられます。

マンション開業のデメリット

商用利用可能な賃貸物件が全体的に少なめであること、集客がしづらい点があげられます。

都市部なら物件数が多い傾向がありますが、地域によっては、物件に限りがあることも珍しくありません。

また、事務所利用はできても、人の出入りが多くなる店舗としての利用を認めないオーナーもいらっしゃいます。

気に入った賃貸物件が見つかるかは、運にも左右されますので、開業を検討し始めたら、早めに物件探しに取りかかることをおすすめします。

さらに、看板・広告掲示を禁止するマンションもあります。

管理規約に違反すると、退去となるケースもありますので、注意が必要です。

開業可能な物件の探し方

マンション開業のメリット・デメリットをお伝えしたところで、次は、実際に物件をどう探すのかについて、解説します。

思い通りの物件が見つからないこともありますが、これだけは譲れないという条件を明確にしておくと、希望する物件を見つけやすくなるでしょう。

店舗利用可の物件を探す

事務所利用としてはOKでも、多くの人が出入りする商業利用はできないマンションが多くあるため、まずは店舗利用できる物件を探すことが重要です。

不動産会社・オーナーと交渉する

希望する物件が見つからない場合、出店を希望したい地域の不動産会社を訪問し、不動産会社やオーナーと直接交渉する方法もあります。

不動産会社には、インターネット上で公開していない物件があったり、条件によっては、担当者がオーナーと交渉してくれることも期待できます。

交渉することも考え、事業内容や予想来客数など、すぐに伝えられるよう、準備しておきましょう。

開業時の注意点について

ここからは、マンションの開業前に知っておきたい注意点について説明しますので、トラブルを未然に回避して、スムーズな開業へとつなげましょう。

開業届を税務署に提出する

開業すると、個人事業主になりますので、開業届を税務署に提出する必要があります。

提出は開業から1ヶ月以内になりますので、早めに準備しておきましょう。

開業届を提出すると、サロン名で銀行口座を開設できます。

住民とのトラブルを避ける

物件によっては、室内の物音や音楽が予想以上に響いてしまったり、お客様が駐車スペースを間違えたりと、予想外のトラブルがつきものです。

近隣の方とのトラブルを避けるためにも、日頃からコミュニケーションを欠かさないことや、顔を合わせた際に「困りごとはありませんか？」とこちらから聞くのも、トラブル防止に役立ちます。

集客が難しいことも

マンションによっては、人通りの少ない場所にある、看板が出せないといったことで、思うように集客できないといったデメリットがあります。

そのようなケースでは、新規のお客様を増やすのではなく、リピーターのお客様に長く通ってもらえるよう工夫したり、紹介を通じてお客様を増やすといった、デメリットを逆手にとった戦略を考えてみるものおすすめです。

内装をアレンジしづらい

壁紙や床材の変更など、賃貸マンションにおいて、リフォームは禁止されていますので、イメージ通りの空間づくりができないことがあります。

インターネット上では、高級感あふれる内装の写真や、生活感を感じさせないアレンジなどが数多く掲載されていますので、参考にしてみましょう。

カーテンやラグ、インテリアなどをうまく活用して、オリジナリティーを感じさせるサロンを作り上げてみましょう。

マンション開業の費用相場

開業にあたっては、しっかりとした資金計画を立てることが欠かせません。

物件探しと同時に、開業にあたり、どのような支出項目があるのかを確認し、費用相場を把握しておきましょう。

初期費用

マンション契約にかかる初期費用は、次のような内訳になります。

• 敷金・礼金
• 前家賃
• 日割り家賃
• 仲介手数料
• 保証料
• 火災保険料

家賃7万円の賃貸マンションだとすると、トータルで40万円が目安となります。

予算オーバーとなってしまわないよう、しっかりとした資金計画を立てておくことが重要です。

主な支出項目

マンションの内装にかかる支出項目は以下の通りですが、提供するメニューによっては、美容機器の費用などが追加されるほか、リースを利用するとコストダウンできます。

• 家具（施術ベッド、チェア、テーブルなど）
• お客様が使用する備品（ローブ、タオル、スリッパなど）
• 消耗品（ペーパー下着)
• 施術用備品（オイル、ジェル、スキンケア用品など）
• 家電（パソコン、洗濯機、エアコンなど）

開業を成功させる秘訣とは

スムーズな開業を目指すには、いくつかの秘訣があります。

しっかりと準備を重ねて、開業を成功させましょう。

サロンの強みをアピール

サロンの特徴や強みを、お客様にしっかりとアピールして、集客につなげましょう。

これから提供するメニューを考える方も多いかもしれませんが、自分が最も得意な施術をアピールすることが欠かせません。

すでに数多くのサロンが存在しています。

これまでの実績を紹介したり、サロンの魅力を広く宣伝したりと、多くの人に「行ってみたい」と感じてもらうことが大切です。

リピーターを大切に

安定した経営のためには、リピーターを大切にすることが重要です。

サロンでは、長く通ってくれるリピーターの存在が大きく、人気のサロンでは、再来店率が8割というところもあるようです。

開店当初はクーポンを利用した新規のお客様が期待できますが、リピーターとして通ってもらうには、工夫が必要です。

良好なコミュニケーションや施術に満足してもらうことはもちろん、ポイントカードやお得な割引など、来店のきっかけ作りを用意しましょう。

成功事例を学ぼう

ホームページや書籍などを通じて、サロン経営の成功事例に触れ、ご自分の経営に活かしてみませんか。

初めての経営となると、分からないことが多いと感じることが多いかもしれません。

成功している人がどんな方法で、経営を軌道に乗せたのかなど、参考になる情報を頭に入れておくと、困難に直面しても乗り越えられるでしょう。

しっかりとした資金計画を

毎月の資金繰りなど、資金計画をきちんと管理しておきましょう。

予想よりもお客様が少なく、赤字が続くことも予想され、経営が不安定になると、精神的にも負担になります。

売上管理も正確に行い、安心して経営できる環境を整えましょう。

最新の技術も取り入れよう

お客様が注目するような最新の技術も積極的に取り入れることで、集客へとつながります。

美容業界の流れは速く、最新の技術も次々と生み出されており、最近は韓国の美容やコスメに注目が集まっています。

トレンドを意識したメニューを取り入れ、集客アップを目指しましょう。

レンタルサロンという選択肢も

マンションで開業したいと考えるなら、レンタルサロンという選択肢もあります。
初めての開業となると、準備のためにかなりの時間がかかるほか、資金面・精神面での不安も大きいかと思います。

ここからは、手軽に利用できるレンタルサロンをご紹介しますので、開業スタイルの一つとして、検討してみませんか。

手軽に開業可能

レンタルサロンの大きなメリットは、その手軽さです。

開業となると、まとまったお金が必要になりますが、レンタルサロンなら使用した分だけ支払うという、シンプルな料金体系で、サロンによっては、会員登録さえ不要のところもあります。

その上、施術を行う上で必要なベッド・チェア・タオルウォーマーなどの備品が揃っているほか、タオル・バスローブなどもレンタルできます。

消耗品も揃っていますので、お客様が手ぶらで来店できる気軽さがあります。

低コストで運営できる

レンタルサロンは、使用した分だけレンタル料を支払う、という分かりやすい料金体系であるほか、土日と比べて平日の料金が安い店舗もあります。

当日でも空きがあればすぐに予約可能、24時間営業といったレンタルサロンを選ぶと、お客様からの急な予約にも即対応できます。

集客が見込める立地の良さ

レンタルサロンは、立地の良い場所にあることが多く、集客が期待できます。

マンションの一室での開業となると、飛び込みのお客様が期待できないという点がネックになります。

通いやすさも大きな宣伝効果がありますので、アクセスの良いレンタルサロンを見つけましょう。

防犯面でも安心

エステサロンは施術者もお客様も女性ということが多いため、セキュリティーを心配する声もありますが、レンタルサロンなら、従業員がいたり、防犯カメラがあったりと、夜間でも安心な体制が整っています。

心配な方は、セキュリティーについて、店舗に問い合わせてみましょう。

まとめ

今回の記事では、マンションの一室で開業をするときの物件の探し方や開業時の注意点、費用相場などをお伝えしました。

開業となると、さまざまな情報に触れ、しっかりと準備をしておくことが欠かせません。

必要な手続きを順調にこなし、憧れのサロン開業を目指しましょう。